こんにちは、ベトナム・ハノイの日本人宿・ゲストハウス「はっぴーはうす」のざわわです。
みなさん、横浜に「ベトナム人街」があるのはご存知ですか?
横浜というと「中華街」があまりにも有名ですが、なんと本格的なベトナム料理が食べられたり、ベトナム食材が手に入ったりする「ベトナム人街」もあるんですよ。
今回は、ベトナム料理が食べたーい!、ベトナム旅行が恋しいよー!、ベトナムに行きたいけど時間がない!、そんな人におすすめな横浜の「ベトナム人街・いちょう団地」をご紹介いたします。
目次
いちょう団地とは
「いちょう団地」とは、1971(昭和46)年に建てられた、神奈川県横浜市と大和市にまたがる「神奈川県最大の公営住宅」です。そして、この団地は神奈川県最大というだけでなく、様々な国から訪れた外国人が多数住んでいるのが特徴。
いちょう団地には中国や東南アジアの国々など、色々な国の人が住んでいるのですが、中でも特に多いのがベトナム人。
どうしてベトナム人が多いのか、って?
実は、「インドシナ難民」を支援するための施設「定住促進センター」がいちょう団地の近くにあったからなのです。センターで日本語や日本文化を学んだベトナム人たちがいちょう団地に住むようになりました。
定住促進センターが閉鎖された今も、その名残があり、多くのベトナム人が住んでいます。また、いちょう団地には、ベトナム人が経営する本場の味を再現したベトナム料理店やベトナム食材が買えるお店が複数あり、日本の「ベトナム人街」とも呼ばれることがしばしばあるのです。
いちょう団地への行き方
実は、ハノイの日本人宿はっぴーはうすのざわわは、神奈川県横浜市生まれ。ベトナムに来るまで、ずーっと横浜に住んでいたのですが、これまで1度もいちょう団地へ行ったことがありませんでした。
そこで今月(2019年7月)、一時帰国した際、初めていちょう団地へ行ってみることに!
今回は、どうやっていちょう団地へ行けばいいのか、詳しくご紹介します。
最寄り駅は小田急線「高座渋谷駅」
いちょう団地はへは、小田急線「高座渋谷駅」から歩いて行くことができます。高座渋谷…ってどこ?という感じかもしれませんが、高座渋谷は神奈川県大和市にある駅です。小田急線の始発駅「新宿」からは約1時間くらいのところに位置しています。
高座渋谷駅は上り下り各ホームに改札があります。
いちょう団地へ行くには、下りホームにある東口から出るのがよいです。私は下りホームに到着したにもかかわらず、階段をのぼって上りホーム西口に出てしまいました。みなさん、東口から出ましょうね。
交番の脇を通って直進
東口を出たら、右斜め前方に小さな交番が見えます。交番の右側の道を通って直進します。
まっすぐ進んでいくと、右手に渋谷小学校の裏側が見えますよ。
歩道橋のある交差点で、病院の前の道へ
しばらくあると歩道橋のある、やや車通りの多い道に出ます。この道を渡ると病院があるので、病院の前の道に入っていきます。細めの道です。
さらに細い道を見逃さないで!
病院の前の道に入ったら、すぐに右へ曲がります。右へ曲がらず直進しなくても行けるようですが、私は右に曲がってみました。
明らかに、住民用の道で、歩行者専用の道にかわります。途中、お墓なんかも。
目指すは渋谷中学校
細い道を抜け出るとT字路になっています。T字路の先に見える大きな建物、渋谷中学校を目指しましょう。
T字路では左に曲がります。
しばらく行くと、スーパーの「OKストア」が見えてくるので、OKストアの角を右に曲がります。ここまでくればあと少し。
とりあえず渋谷中学校に到着。
緑橋を渡って横浜市側へ
今回の目的地、いちょう団地は横浜市と大和市、2つの市にまたがってあるわけですが、どうやらベトナム料理の有名なお店が並んでいるのは横浜市側。
横浜市と大和市の境には、境川という川が流れているので、緑橋という橋を渡って横浜市側へ向かいます。
緑橋へは、渋谷中学校を前に見て、左側へ進みますよ。すると、道はそのまま緑橋へとつながります。
緑橋から見える風景・・・のどかです。
緑橋を渡ったら、横浜のベトナム人街「いちょう団地」の街歩きがスタートですよ!
駅からここまで、写真を撮りながらゆっくり歩いて20分くらいでした。普通に歩けば15分くらいで着くかもしれません。
いちょう団地ぶらぶら散歩
ショッピングセンターでベトナムインスタント麺発見!
緑橋を渡ってすぐのところに、ショッピングセンター「いちょうマート」があります。
いちょうマート
住所:〒245-0018 神奈川県横浜市泉区上飯田町2670−32
Googleマップリンク:https://goo.gl/maps/u82BpWzBpt3ffKnPA
平日の昼間に行ったのですが、あまりにも静かで「ここ、本当にやっているの?」っていう感じ。でも、アジア食品なんて看板がありますからね。勇気を出して入ってみましょう。
すると、そこから聞こえてきたのは、なんとベトナム語・・・ではなく中国語。
介護施設が入っているのですが、どうやら利用者さんの多くが中国人の模様。職員の方は日本人だと思うのですが、中国語での会話が聞こえてきますよ。
まあ、でもね、今回の目的は中国じゃありませんからね。と思って、介護施設の先に目をやると・・・
さっそくありましたよ。ベトナムでもっとも有名なインスタント麺「ハオハオ」!私もけっこうハオハオ食べてるんですよね。ハオハオに卵を入れて食べるのが大好き。フォーではなく、普通のラーメンなのです。日本で言ったらチキンラーメン的存在かも。
ちなみにこのハオハオ、エースコックが作ってるんですよ。エースコックベトナムの商品ですが、一種の逆輸入?
お値段はというと、ベトナムでは1個20円弱くらいなんですが、衝撃の100円!5倍の価格です。
ハオハオを売っているお店「シーワント」はカンボジアっぽい感じですが、商品はかなりベトナム製のものも多いです。
ベトナム土産として日本人に人気のライム塩もありました。これもベトナム現地価格の5倍くらいですが、何せもとが数十円なので、5倍になっても数百円(笑)
米麺の種類も充実してますよ。
肉類もワイルドだわぁ。
普通のスーパーでは手に入りにくそうな香草類も色々。
あ、これは果物の王様ドリアン??
ドリアンを日本で見たの、初めてかもしれません。
金福の自家製バインミーがおすすめ
次に訪れたのは、いちょうマート近くの「金福」というお店。
金福
住所:〒245-0018 神奈川県横浜市泉区上飯田町3173
Googleマップリンク:https://goo.gl/maps/YUt8VQTgpga4zTrr7
シーワントは、東南アジア全体の食材という感じだったけど、ここはベトナム専門店。写真奥の揚げた豚が有名みたい。
注目ポイントは冷蔵室!
このぐるぐる巻きにされているのは、ベトナムのソーセージ類たち。ネムチュア(Nem Chua)やゾールア(Gio Lua)がこんなにたくさん。日本国内で、ネムチュアやゾールアを買いたい!と思っているみなさま、神奈川県横浜市のいちょう団地へレッツゴーですよ。
私はネムチュアを買ってしまいました。味はベトナムと変わらないと思います。
そして、そして、このパンパンの袋。なんと空心菜です。新鮮そうな空心菜がいっぱいです。思わず空心菜もお買い上げしてしまいました。
ベトナム食材の金福さんですが、小さなレストランも併設しています。お店の名前は「バインミー・ヴェット(Banh Mi Viet)」。
バインミー…ベトナムのサンドイッチがメインのお店のようだけれど、写真のように麺類もあります。
メニューを見せてもらったら、ごはんものも。
サトウキビジュース(ヌックミア)のマシーンまで。
色々気になりますが、店名が「バインミー・ヴェット」ですものね。ベトナムのパン、バインミーをいただくことにしました。
さあて、どんなバインミーが出てくるかな?
先ほど、金福で見かけた揚げた豚肉やなますが入ったホーチミン風のバインミーでした。
お味は・・・このビジュアルで美味しくないわけがないのですよ。外はパリッ、中はフワッのフランスパンと一緒に、香草やら肉やらのいろんな味が一気に口の中に入ってきます。
「日本に一時帰国して、わざわざバインミー食べる?」とも思うのですが、次に帰国しても行きたくなってしまうお味と言っても過言じゃありません。
と思ったら、なんとパンは自家製。小麦粉だけでなく米粉も使った本格ベトナム式のフランスパンだそうですよ。パンだけの購入もOK。
ベトナム料理の数がすごい!コムスーンを日本で食べちゃった
金福のある通りをそのまま進んでいくと現れたお店「タンハー(Thanh Ha)」。
タンハー
住所:〒245-0018 神奈川県横浜市泉区上飯田町3050
Googleマップリンク:https://goo.gl/maps/U15t9k7BgTRvYiyN8
お店って言うか、倉庫みたいな建物ですが、中に入ってみると…
この写真は人がいないときを狙って撮りましたが、私が入った瞬間は、ほぼ満席でものすごくにぎわっていました。ベトナム人はもちろん、私のようにどこからか情報を仕入れてきた日本人もかなりいるようです。
タンハーに入ってびっくりしたのは、その品数。え、こんなベトナム料理もあるのってくらい、メニューが豊富。
メニュー左上、バン・カン・クア(Banh Canh Cua)、カニ入りのうどんみたいな麺料理なのですが、ああ、気になるわ…。
でも、私が悩みに悩んで選んだのは、こちら。
数年前、ホーチミンに1年ほど住んでいたのですが、その時のお気に入り「コム・スーン(Com Suon)」。
コムスーンは、スペアリブのせご飯。肉とご飯が合うのですよ。
思わず肉アップで掲載。ジューシー。手がよごれるのを気にせず、丸かじり。うまっ!バインミー・ヴェットでも思ったことですが、日本に一時帰国したら、このお店もまた来ようと決めました。
近くの人が頼んでいた、ベトナム風お好み焼きのバイン・セオもめちゃめちゃでかくておいしそうだったなぁ。ここは複数人で来た方がシェアできるようなお店だと思いました。
料理に満足したあとは店内を物色。タンハーさんも、食材も充実のお店でした。
バナナの花と思われる袋もありますねー。
ベトナムコーヒーがあるのは当然かな。
タンハーさんは、駐車場があり、横浜や神奈川県のみならず、遠方から来ている人もいるようですよ。
ベトナム人との交流が楽しい
金福で働いていたお姉さん。
オーナーさんは別にいらっしゃるようですが、私が訪問した日は1人でレストランも食材屋さんも、両方やっていました。
彼女はホーチミン出身。ホーチミンで料理を勉強し、パンも焼ければ、フォーなどの麺料理もできるとのこと。今度はパンじゃないものも食べてみたいぁ。
ただいま、週1回の日本語教室で、日本語勉強中だそうです。次に行ったときは日本語ペラペラだったりして。でも、1年くらいで帰国予定なので、早いうちに行かねば。
タンハーの方は、お店の方はちょっと忙しそうだったのであまりお話できなかったのですが、向かいに座った2人のベトナム人女性とお話。お二人は姉妹で、お姉さんが日本在住、妹さんがアメリカ在住だとか。妹さんが日本に遊びに来ていました。
それから、ベトナム人ではないのだけれど、タンハーでお隣に座っていた日本人女性のグループは、約20年前にホーチミンに駐在していた奥様友達。20年前のベトナムなんて、全然私の知らない世界だわ。
…とまあ、数時間の間に、日本にいながらにして、ベトナム人やベトナムに関係のある日本人とだいぶ交流した感じ。
ベトナムの魅力って、料理が美味しいとか、雑貨がかわいいとか、色々あると思うのですが、「ベトナム人が面白い」というのが絶対あると思うんですよね。
横浜のベトナム人街「いちょう団地」のまとめ
高座渋谷駅から、最後に行ったタンハーまでの道をまとめてみました。駅からタンハーまで、基本的には住宅地と団地。商店がずらりと立ち並んでいるにぎやかな場所ではありません。
しかし、それぞれのお店に入ってみると、ベトナムの人が切り盛りし、ベトナム食材がどっさりあり、どのお店もベトナムの空気感が漂っています。
ベトナム好きな人、本場のベトナム料理を食べてみたいと思っている人、ベトナム食材を購入したい人…「高座渋谷なんて場所知らないし」なんてことは言わないで、ぜひ足を運んでみることをおすすめしますよ。
私は、今はハノイ在住ですが、次に一時帰国したときも絶対にいちょう団地に行こうと思っています。