ガイドブックに載ってないベトナムの秘境【ハザン(Ha Giang)】への行き方&観光方法

こんにちは! ベトナム・ハノイのゲストハウス「6ドルからの日本人宿」「ハッピーハウス」のざわわです。

ハザンはハノイから北へ約300キロ、ベトナム最北端の地、ベトナムの秘境とも呼ばれています。そこにはもちろん素晴らしすぎる絶景が待っているわけですが・・・ハザンはガイドブックにもほとんど情報が載っていないため、どうやって行ったらいいかわからず、行くのをあきらめているみなさんも多いことでしょう。

今回は、そんなハザンへの自力での行き方を一挙大公開しちゃいます!

ハザンってどんなところ?

この記事を読んでいるということは、ある程度ハザンをご存知だと思うのですが、ざっくりハザンの紹介。ハザンとは一言でいうと・・・知る人ぞ知る、ベトナムの超絶景ポイント!

こんな絶景があなたを待ってます!

多くの少数民族が暮らしているのも特徴。サパにもたくさんの少数民族が暮らしていますが、サパの民族は、観光客慣れしまくっています。サパでは「買ってー、買って―」とお土産をもった少数民族たちがつきまとってきますが、こちらはそんなこと一切なし。

そして、ベトナムの最北端でもあるハザン。旅人は「最」という言葉に心ときめきますよね~。ベトナム最北端ハザン、最南端カマウ岬、最高峰ファンシーパン(サパ)を制覇してみるのはいかがでしょう。

しかし、ハザンは非常に行きにくい場所でもあります。まだまだ、道路が整備されておらずこんな道路も…。ハロン湾ツアーのようにハノイからの格安団体ツアーは基本的にありません。

そんなわけで、今、日本人で行く人はほとんどいないのが現状。まだ、ガイドブックに載っていないハザンへ、日本人がほとんど行かない秘境に切り込み隊長として行ってみてはいかがでしょう??

ハザンってどこにあるの?

ハザンの位置

ハザンがどんな場所かわかったところで、まず目的地の位置を確認しましょう。

【Googleマップ:ハザン省】

見ての通り、ハノイの北側に位置していて、確かに最北端でしょ?そうそう、それからハジャンと呼ばれることもあります。Googleマップの表記は「ハジャン」ですね。

左(西側)にラオカイという地名が見えるかと思いますが、そのあたりが棚田で有名な「サパ」のある場所です。

ハザン省とハザン市

「ハザン」という地名は、「ハザン市」を指すことと、「ハザン省」を指すことがあります。日本も県名と県庁所在地の市の名前が同じことがよくありますよね。それと同じです。つまり、ハザン省の中に省都ハザン市があるわけです。

【Googleマップ:ハザン市】

ハザンの観光というと、ハノイからまずハザン市に向かいます。そして、このハザン市を起点にし、ハザン省のその他のエリアを観光をするのが一般的です。

Googleマップに主な街を書き込んでみました。

1番南側にあるのが「ハザン市」、観光の起点です。ここからクアンバ→イエンミン→ドンバン→メオバックと観光していくわけです。

ハザン市への行き方

お待たせしました!いよいよハザン市への行き方です。ハザン市までの行き方は簡単です。ハザン行きのスリーピングバス(寝台バス)に乗るだけですから。

ミーディンバスターミナル(Ben Xe My Dinh)への行き方

Ben Xe My Dinh(ベンセー・ミーディン)、ベンセーとはバスターミナルのことです。ハザン行きのバスは、このベンセーミーディンから1日に何本も出ています。

★バスの時間や会社・料金を調べられるサイト「Ve Xe Re」★

※Ve Xe Reは、全てのバスを検索できるわけではありません。

【Googleマップ:ミーディンバスターミナル】

ハノイの中心部、旧市街からはちょっと距離があります。歩いていくのは現実的ではないですね。

というわけで、路線バスに乗ります。

路線バスの番号は34番。

旧市街に滞在中だったら、162Trần Quang Khảiのバス停がおすすめです。

【Googleマップ:162Tran Quang Khai】

Tran Quang Khai はチャンクアンカイと読みます。チャンクアンカイ通りという大きな通りに面したバス停です。ちなみにこのバス停、空港からの86番バスのルートにも入ってます。

34番バスがとまるほかのバス停はというと、ホアンキエム湖の南側、ハイバーチュン通りもわかりやすいですよ。

料金は7000ドンです。約35円と格安。所要時間は45分くらい。余裕をもって1時間くらいかかるとみておきましょう。朝の通勤時間帯はそれ以上かもしれません。

もちろん、タクシーを使っていくこともできます。その場合は、「Ben Xe My Dinh」という文字を見せればOKです。

ハザン行きバスのチケットの買い方

バスターミナルについたら、中央の大きな建物の中に入りましょう。チケット窓口がずらりと並んでいます。行先ごとに窓口が分かれているので「Ha Giang」の文字を探します。

左側5番の窓口に「Ha Giang」がありますよ。

窓口で、「ハザン」と伝えましょう。心配な人はアルファベットでHa Giangと書いた紙を持っていくといいかもしれません。

私が買ったときは、簡単な英語が通じました。

色々な会社がハザン行きを出していますが、基本的には20万ドン(約1000円)です。

出発前にお買い物・トイレ・軽食

ターミナル内にはちょっとした雑貨を買える店がありました。ただ、8時前には閉まっていましたが(笑)

バスターミナルの外には、コンビニや軽食が食べられる店がちらほらあります。写真のサークルKはターミナル向かって左側のビル内に入っています。テーブル席がある上に、コンセントもあるので、出発前にスマホの充電ができちゃいます。これは安心。

ターミナル内のトイレは3000ドン(約15円)払うシステムでした。けっこうキレイなので、トイレに行っておくことをおすすめします。

ハザンへ行く途中、1回休憩があったのですが、私が経験したベトナムのトイレの中で、ワースト3くらいのレベルでしたので…(その休憩所に停車するとは限りません)

長距離バスの乗り方

時間前にバス乗り場に行きましょう。チケット窓口の左右にゲートがあるので、指示されたゲートの方を抜けて、中に入ります。

中に入るとずらりとバスが並んでいます。チケット窓口で番号を言われていれば、その番号の乗り場へと向かいます。

番号を教えてもらわなかった場合は、行先を確認しながら、ハザンのところまで進みます。バス会社の人にチケットを確認してもらって乗車しましょう。

長距離バスの車内と休憩

ベトナム旅行に慣れている人にはおなじみの2段ベッド3列タイプのスリーピングバスです。ほとんどすべての会社がこのタイプだと思います。

車内に乗るときは靴を脱いで乗りますよ。

私が乗ったバスの休憩所はこんな感じでした。ローカル感半端ない。バスの添乗員は英語を話しましたが、ここで英語が通じる気配なさすぎ…

そして、人がいたので写真を撮ることができなかったのですが、トイレのローカル感が・・・暗闇の中のドアなしトイレでした。私はまだドアなしは無理です。

ハザン市に到着

その日によって異なると思いますが、6時間半から7時間くらいでハザンのバスターミナルに到着です。

バスターミナルの場所

【Googleマップ:ハザンバスターミナル】

基本的にバスはどのバスも、ハザンバスターミナルに到着します。ハザンに限ったことではありませんが、バスターミナルと市の中心部は少し離れています。

赤い印が、バスターミナル。緑の中心部までは徒歩30分くらいです。バスターミナルには、バイクタクシーやタクシーが待機しているので、中心部に行きたい人はそれぞれの方法で移動しましょう。

バスターミナル周辺にも泊まることができる場所がありますが、中心部の方が選択肢が多いかもしれません。

送迎サービスがあることも

ハノイからのスリーピングバスの中には送迎サービスがあるものもあります。その場合は、市内中心部に無料で行くことができます。

ただ、どこに降りたいか、バス会社の人に伝える必要があるので、あらかじめ降りる場所(ゲストハウスなど)を考えておくといいかもしれません。

★夜でも対応してくれるおすすめゲストハウス★

早朝到着の場合はバス内で仮眠

ハノイ(ミーディンバスターミナル)を夜に出たバスは、早朝3時頃ハザンに到着します。その場合、ハザンバスターミナルに停車しているバス車内で明るくなるまで仮眠をとることができます。

ハザンの観光方法

色々書きましたが、ハノイからハザン市までは、正直そんなに難易度は高くありません。バックパッカーの経験がある人だったら、誰でも行くことができると思います。バックパッカー経験なしの方の場合、ちょっと難しいかもしれませんが、がんばれば何とかなるでしょう。

問題はここからですよ!

ハザンの主な観光地

既に、なんとなく観光地を知っているかもしれませんが、代表的な観光地をあげておきます。

まず、とってもかわいい形をした「おっぱい山」って日本語。これじゃ、困るので・・・ベトナム語は「Nui Doi(ヌイ・ドイ)」です。

最北端の「フラッグタワー」。ルンクー(lung cu)という場所にあります。このルンクーに、日本人が立ち上げたカフェがあります。小倉さんという方らしいのですが、「Ong Ogura(オン・オグラ)」(小倉さん)と言えば、超有名人です。

そして、ここは外せない!「マピレン渓谷」。しかし、ここバスが走ってないのです。

それから、地図に書いた「ロックマウンテン」。私、ここが絶景ポイントとは知らず、爆睡してしまいました。そのため写真がありません。

上に挙げたのはマストなポイント。これ以外にも色々見どころがあるので、ネットで検索してみてください。

一般的な観光方法はバイクでツーリング

秘境と呼ばれるハザン、先にも書きましたが団体ツアーはほとんどありません。(ベトナム人用の団体ツアーが時々あるかも?)

そのため、ツアーで行くとなると、必然的にプライベートツアーになります。プライベートツアーは、車とガイドを独占するわけですから、もちろん値段はかなりお高め。利用している人はそれほど多くありません。

じゃあ、みんなどうやって観光しているの?

ほとんどはバイクです。

ハザン市のゲストハウス等でバイクを借り、2~5日くらいかけて、ぐるっと観光エリアを1周してくるのです。ルートがループ状になっているのが特徴です。

バイク大好き!、山道も平気!、体力に自信あり!、そんな人にはいい観光手段かもしれません。私はバイクに乗れないのでお話になりませんが。

ハザンの交通手段はこの2つ

私のようにバイクでの観光が厳しい場合、主な交通手段はミニバスとバイクタクシーになります。

ミニバスは、地元の人から「セーカー」と呼ばれていて、ハノイなど都市を走る通常の路線バスとは別物です。

ハザンのミニバスについて

ミニバスのルート

ハザン観光のミニバス主要ルートは2種類です。※ほかのルートも有

①ハザン(Ha Giang)⇔ドンバン(Dong Van)(赤色)

②ハザン(Ha Giang)⇔メオバック(Meo Vac)(青色)

バイクの基本的なコースはループ状ですが、バスは直線を往復するルートが2本あります。ハザンーイエンミン間は同じルートを走り、イエンミンで二手に分かれます。

①②それぞれ、複数の会社がバスを運行しているようなので、本数は1時間おきくらいにかなりの本数が出ています。所要時間は端から端まで、6時間程度です。

夜行バスはありません。長距離移動を考えている場合は、お昼過ぎ頃までにバスに乗ります。

ミニバスの料金

料金は基本的に端から端まで乗って10万ドン(約500円)です。

もちろん、途中から乗ったり、途中で降りたりすると、その金額より安くなります。私はメオバックからクアンバ(Quan Ba)まで乗って、8万ドン(約400円)でした。

料金は、途中で車掌が徴収しに来ます。または、降りる際に支払ます。

ミニバスはどこから乗るの?

ハザンに限ったことではありませんが、ミニバスにバス停はありません。以下の3つの方法がベトナムでのミニバスの基本的な乗り方です。

①バスターミナルから乗る

②道路で手を挙げて乗る

③電話でバス会社に連絡し、ピックアップ場所に来てもらう(ベトナム語)

降りるときはというと、自分の降りたい場所を言えばOKです。

【ハザンのおすすめバス乗車・降車ポイント】

・ハザンのバスターミナル…ハノイからのバスが到着したら、そのままミニバスに乗ることができます。

ボンハザンホステル…ハザン市の中心部にあります。カフェを利用したり、宿泊したりしたら、バスを呼んでくれます。

【クアンバのおすすめバス乗車・降車ポイント】

カフェイエンゴック…クアンバの中心エリアにあり。カフェを利用したら、バスを呼んでくれます。おすすめホームステイも紹介してくれました。

【ドンバンのおすすめバス乗車・降車ポイント】

・旧市街(Pho Co)…旧市街はカフェエリアになっています。そのカフェエリアのまわりに宿泊施設が多数あります。

イエンミン、メオバックについては、まだ調査できてません。ただ、どこで降りたらいいかよくわからないときは、「Trung Tam(チュンタム)」と言っておくのが無難です。意味はセンター、その町の中心部に降車することができます。

ハザンのミニバスは英語が通じない

ハザンで、バイクを使わず個人旅行をするためには、ミニバスは必須です。しかし、ミニバスは一切英語が通じないという覚悟をもって乗った方がよいでしょう。例えば、あらかじめ行先を紙に書いておくなど。

「トイレット…」と言ってもバスのお兄さん反応なし、「ニャーヴェーシン…」とベトナム語でぼそりと。すると「あっちだよ」と即答。そんな感じの英語レベルです。

ハザンからドンバン行きのバスに乗ったとき、私はどこで降りたらいいかわからず困っていました。でも、「マピレンに行きたい。だけど、バイクの運転ができない」と片言のベトナム語で伝えると、バスの人がバイタクを私のために呼んでくれました。

ベトナム語が少しでもできれば、とても便利な乗り物です。

ミニバスの車内

車内は意外といい感じです。バス会社が複数あるため、新しいバスの会社に乗れればラッキーです。しかし、「残念なバス」と言っても、バックパッカーさんだったら、耐えられる範囲かと思います。

窓もそこまでくもっていないので、車内から写真をとることもできました。ただ、このミニバスは観光用ではないので、絶景ポイントでスピードを緩めてくれることはありません。

ハザンの道路について

これはミニバスに限ったことではありませんが、ハザンは道が曲がりくねっていて、さらに悪路もあります。酔いやすい人は酔い止め対策をしておくのがおすすめです。

ハザンのバイクタクシーについて

ドンバンーメオバック間(マピレン渓谷)はバスがない

まず、ハザンの1番の見どころ、ドンバンーメオバック間(マピレン渓谷)は、バスが走っていません。なので、バイクツーリングではなく、個人で観光している場合、バイクタクシーを利用しなければなりません。または、チャーターカーでしょうか。

ドンバンにバイクタクシー乗り場がある

え、バイクタクシーってどこで拾うの?と心配になるかもしれませんが、ドンバンにバイクタクシー乗り場があるのです。

ドンバン旧市街(Pho Co)(下の写真)の目の前に、このような看板があります。この前に、バイクタクシーが待機している可能性大です。

また、待機している車がいなかったら、看板の下に書かれた1~9までのドライバーたちに、直接電話すればOKです。英語が通じるかどうかはわかりませんが…。

Ongとは、Mr.の意味です。9番の人はいませんね。

私は、看板の前にいたバイタクさんにお願いしました。2番のフーさんでした。フーさんは小柄なおじさんで、めちゃめちゃ気さくな人です。少しですが英語も通じるようです。中国語もちょっとだけわかるようですよ。

ドライバーに電話をするのに自信がない場合、宿泊施設のスタッフに電話を頼んでみるのもよいかもしれませんね。

バイクタクシーの料金

バイクタクシーの料金はドンバンの乗り場のところに表示されています。これを目安に交渉しましょう。往復の場合は、単純に2倍ではなく、やや安くなるようです。

料金の例

ドンバン→ルンクー(最北端・日本人カフェ)…20万ドン(片道)

ドンバン→メオバック(マピレン渓谷を見る)…15万ドン(片道)

入境許可証について

ハザン旅行について調べると、「入境許可証」を取らなければいけないという情報が出てくると思いますが、2018年6月、私が個人で行った際は、一度も求められることがありませんでした。宿泊したのは、ドンバンとクアンバのホームステイです。

現地情報によると、求められることもあるそうですが、その場合ホテルが代行で取得してくれるそうです。(22万ドン)

ハザンへの行き方&観光方法のまとめ

秘境と呼ばれるハザンですが、年々、欧米人の間で有名になり、観光客が増えています。そして、今のところ、観光方法の主流はバイクでのツーリングです。

しかし、道路の状況的にも、体力的にも、正直、日本人にとっては、バイクがよっぽど好きな人以外、なかなか難しい方法です。私のようにバイクに全く乗れない方も多いと思います。

バイクに乗れないとなると、個人旅行の場合、今回ご紹介したように、ミニバスとバイクタクシーを使って観光することになるわけですが、観光してみて思うのは、ベトナムに慣れている人(ミニバスの乗り方など)、バックパッカー経験が豊富な人にとってはこの方法も一つの選択肢ということ。

私は、最初、ベトナム語を一切使わず、ベトナムに初めて来た人になりきって旅行してみようと思っていました。しかし、不安な箇所がいくつも出てきてしまい、下手くそながらも、かなりベトナム語を使ってしまいました。

この記事では、ベトナム語で質問しなくても、ハザン旅行ができるよう、ミニバスやバイクについて書いたつもりですが、旅の途中で何が起こるかわかりません。

情報もどんどん変化していくと思いますので、ハッピーハウスで責任は持ちませんが、度胸のある方、一人で行ってみよう!という方、決してハザン観光は一人でできないものではないので、ぜひ試してみてください!

ベトナム・ハノイのゲストハウス「6ドルからの日本人宿」「ハッピーハウス」のざわわです。 私はハザン省の省都、ハザン市発のプライ...

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コメント

  1. ヤスミ より:

    たいへん貴重な情報です。ありがとうございます。
    ハザンには行ってみたいと思っておりました。しかしハノイから7時間 もかかるのに、休憩が一回だけ、しかもトイレは凄惨を極めるものだとか。知らずに行っていたらたいへんなことになっていました。
    トイレを我慢しても、バイクに乗れない人は、乗り合いバスを利用するしかないとは、こちらもハードルが高いですね。

    • vietnam-hh より:

      コメントありがとうございます。ベトナムの他の地域で乗合バスの経験があれば、なんとかなるように思います。現在、ツアーも計画中なので、その際は新しい記事をアップしますね。